こんなに夫婦仲がいいのに、授からないのはなぜ?
授かりにくい理由は85~90%の確率で、ほとんどの男女に要因があります。
そして、要因がいくつか重なり合っているケースもあるようです。
早速、不妊治療の現場で多くみられる原因について、確認していきましょう。
- 排卵のトラブル
- 卵管のトラブル
- 卵子の質
- 免疫のトラブル
- 子宮のトラブル
- 子宮頸管のトラブル
- 射精・勃起トラブル
- 精子の通過トラブル
- 造精機能トラブル 男性不妊の約80~90%
性交障害
これは病気ではありませんが、不妊の大きな原因に!!
20 代は卵管、排卵、男性に原因が! 40 代は卵子の質が原因の8割
不妊症の原因は年齢層によっても異なりますが、全体的に【卵管因子】と【男性不妊因子】が多いです。年代に絞れば 20 代は卵管因子、排卵因子、男性不妊因子。 40 代は全体の8割が【卵子の質】が原因です。
間の30代は、20代・40代の原因、両方があります。
30代の卵子の質は個人差が大きく、年齢の割に質が良い人・悪い人がいますから一概には言えません。

卵管因子の中では、卵管が詰まっていたり狭まっていたりする、卵管閉塞、卵管狭窄の方が多いです。
卵管は精子と卵子が出会い、受精して受精卵になる場所です。ここが詰まっていると、精子と卵子が出会えません。
子宮内膜症によく見られるチョコレート嚢胞も、卵管因子に入ります。
通常、卵管と卵巣は緊密な近い位置関係にあるのに、卵巣にチョコレート嚢胞があることによって、卵巣が子宮や骨盤腹膜、卵管にいい距離間でいられなくなる。
その結果、卵巣から排出された卵を採れない、卵巣が固くなって排卵されないこともあり、不妊の原因となります。

そのほか、子宮内膜症の方は、性交痛になるので、セックスが痛くてレスになり不妊になるというケースも。
子宮筋腫も同様です。また若い人の不妊原因のひとつに、性交障害もあります。
いわゆるセックスレス。 もしくはセックスはしているけれど、膣内で射精できていない(男性不妊因子/射精障害)。
そういう方は、無理に排卵日にセックスをしようとするより、まずは病院で人工授精にチャレンジしてほしいですね。
とくに1人目を経腟分娩している2人目不妊の方は、膣がゆるくなっている可能性があります。
そうすると男性は膣内で射精できない可能性もあります。
2人目のお子さんを望んでいる出産経験がない女性には、産んですぐに骨盤底筋体操で膣トレすることを強くおすすめします。
一般不妊検査だけでは、受精、受精卵の分割の状態がわからない

一般不妊検査では大きく3つ、「排卵しているか」、「卵管が通っているか」、「精子 が充分にあるか」の自然妊娠の必要条件 がそろっているかどうかがわかります。つまり卵子の質以外は、この検査でだいたいの不妊原因がわかるのです。
ですが、 妊娠するために一番大切な受精しているか どうか、受精卵が分割しているかどうか がわかりません。そして、この一般不妊検査で3つを満たしているのに妊娠しないこ とを「原因不明の不妊」と診断します。
原因不明の不妊といわれたらQ&A
原因がないのに子どもができない……と落ち込まないで下さい。
精密検査をすることで、原因が見つかることもあります。
では、今後の検査・治療方針などを考えていきましょう。
不妊症の10~15%が原因不明
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原因不明の不妊症とは?
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自然妊娠の必要条件
【1】排卵している
【2】卵管が通っている
【3】精子がじゅうぶんにある
この3つがそろっているのに妊娠しないことを、原因不明の不妊
(機能性不妊ともいいます)といいます。
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原因不明の不妊と診断された後、夫婦でいまできることはありますか?
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【1】セックスの回数を増やす
【2】規則正しい生活をする
【3】夜更かししない
【4】禁煙
【5】バランスのよい食事をとる
2人でできることはこの5つです。
意外と基本的なことができていない人が多いと思います。
あと男性はカッコよく、女性はキレイであることを意識しましょう。
まずその意識を持つことが、夫婦生活の改善につながります
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不妊の原因がわからなくても、病院に通う意味はありますか?
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ピンポイントで排卵日がわかるので、通う意味はあります。
排卵予測アプリは使っている方も多いと思いますが、おすすめしていません。
アプリは妊娠可能期間を1週間ぐらい出します。
その間、毎日セックスするならよいのですが、 実際は自分たちの都合のよい日だけセックスしている方が多い。
別の日が排卵日だったら妊娠できません。
アプリ情報を自分に都合よく解釈することは、妊娠へのまわり道になります。
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精密検査と不妊治療は並行してできますか?
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不妊治療と精密検査は並行して行うもの。
そして精密検査=体外受
精です。治療そのものが受精試験と考えられています。
体外受精でそもそも受精するのかどうかがわかります。
受精しなかったら、この場合はいくらセックスしても受精しないとわかります。
受精できるとわかれば、体外受精やセックスで自然妊娠を目指すなど、できることを頑張りましょう。
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卵子の老化と同じように、精子の老化も関係ありますか? -
精子の老化は、日常生活が悪くなることによる、DNAのダメージ。精巣の老化というのが正式な言い方でしょう。
もちろん、不妊の原因になり得る、禁煙、脂質代謝の異常を直すなど改善に努めたほうがよいですね。
ただ、血圧の薬、AGA(薄毛、抜け毛)薬は精子の質に影響があるので注意が必要です。
精密検査=体外受精
治療そのものが受精試験だと考えてください
30代夫婦の場合、原因不明不妊は10組に1~2組
原因不明不妊と診断されると、自己タイミングでの自然妊娠が極めて難しいことがわかります。なりやすい年齢、職業、特徴もとくにありません。
たとえば不規則な生活になってしまう職業の場合、月経周期が不規則なことも多くそれが原因不明の不妊と言われることもありますが、その場合は排卵にトラブルがあるから原因不明ではありません。こういうように不妊には、何らかしらの原因があります。ですが、原因不明の不妊が少ないかと言われると、そういうわけでもありません。
原因不明のひとつに自然に妊娠を希望する方の場合、排卵日に性交ができていないことが多いです。排卵予測アプリを使って、間違った日にタイミングをとっている。通院していればそんなことはほぼありません。ピンポイントで「今日」とわかります。たまにそう伝えても、「今日ですか? 明後日だとダメですか?」という方も。それでは妊娠しないのです。
よく勘違いされることも多いのですが、精子も卵子も受精可能時間が短いです。ネットなどでは、精子は約3日生きていると書いてあることもあるようですが、精子は生存している=受精する能力を持つではないんです。卵子の受精可能時間は約12時間(寿命は約24時間)、精子は射精されてから約6時間後~12時間頃までが受精能力がある。つまり精子は、射精後6~12時間しか受精能力がないので、排卵の約6時間前には射精を終わらせ、卵管で卵子を待つ状態にしておくのが理想的です。
【精子は生存している=受精能力がある】ではありません。
射精されてから約6時間後に卵子と出会わないと受精しません
原因不明不妊の治療法を教えて下さい。
病院に頼らず自然妊娠を目指す場合
一般不妊検査で原因不明と診断されたのに、病院に頼らないとなると、性交を増やすしか方法はありません。
本当に赤ちゃんを望むなら、目指すは月30回。
難しい場合は排卵日前後の1週間。原因不明ということは、精子は潤沢にあるということですので頑張ってください。
タイミング法にこだわりたい場合
病院のタイミング指導日以外にも、自然妊娠を目指す方同様、いっぱいセックスをしましょう。
人工授精にステップアップする場合
年齢によって何周期するかは異なりますが、病院の指導の下、夫婦でトライしてみて下さい。
ただ、女性が35歳以上の場合は、卵子の質に問題がある可能性が高いのでこのステップは飛ばしたほうがよいと考えます。
ご夫婦でよく検討して下さい。
次へのステップが難しい場合
排卵誘発剤を使って、排卵数を増やしてみる。
自然の場合、排卵は毎月1個ですが、薬を使うことで排卵する卵胞数を増やし
て(3個とかにする)、タイミング法、人工授精の可能性を広げましょう。
体外受精・顕微授精にステップアップする場合
ステップアップすると受精障害もしくは、分割不良がわかります。
つまり原因不明だった理由が、見えてくる可能性があるということ。
もちろん事前のステップを踏まずに、ここから治療スタートすることも可能です。
体外受精にステップアップするタイミングの目安
| タイミング法 | 人工授精 | |
| 20代 | 3~6回 | 3~6回 |
| 30~34歳 | 3回 | 3回 |
| 35歳以上 | すぐに体外受精へ | すぐに体外受精へ |
表の回数にこだわりすぎず、ご夫婦2人が納得した治療を選択して下さい。
また35歳以上で2人目、3人目を希望するなら、すぐに体外受精を選択し、受精卵の凍結をしたほうがいいと私は考えます。
35歳で凍結すれば、40歳で子どもを持とうとしたとき、35歳の卵で勝負できるからです。
卵子の質は年々低下し、もとに戻ることはありません。
いまは凍結技術がすすんでいるので、子どもを望むなら、ぜひ選択肢のひとつに考えてください。
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原因不明でも妊娠できますか?
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できます。ただ妊娠までに必要を要する場合が多いと考えます。
35歳以上の方には、「第2子は希望していますか?」と聞きます。
ほしいなら、いますぐにでも体外受精をすすめます。
卵子の質は年齢とともに低下し、いまの卵が一番妊娠率が高いからです。
原因不明不妊=精子がじゅうぶんにある状態なので、体外受精をすすめます
原因不明不妊の一番の治療は体外受精です。採卵した卵子に精子をふりかけ、培養液の中で受精させます。そうすると受精率がわかるのです。例えば排卵誘発剤を使って7個採卵できた場合、7個中6個受精できたり、7個中1個しか受精しないなど。7個中1個しか受精しない場合は、身体の中で受精はしないでしょう(受精障害)。このように条件のよい環境で受精しにくい場合は、顕微授精にシフトすることをおすすめします。
このようにお伝えしても、体外受精・顕微授精は時間もお金もかかるので、ステップアップに二の足を踏む方も多いかと思います。ですが、お子さんは何人希望されていますか? 1人目を人工授精で妊娠したら、受精卵のストックはもうありません。体外受精で妊娠したら、その際に育った受精卵を次のチャンスとして凍結して保存しておくことができます。
例えば35歳で採卵して受精卵を凍結していれば、40歳で第二子を考えたときに35歳の受精卵が使えます。35歳に妊活をはじめて人工授精で1人目妊娠・出産して、38歳のときに2人目を希望した場合、38歳のときの卵で勝負しなくてはなりません。女性の年齢とともに妊娠率は下がるので、そのぶん妊娠の確率は減ります。妊活をはじめる方は、ぜひそういった情報も知っていてほしいです。とくに原因不明不妊の方は、2人の年齢、状況を鑑みつつも、時間は待ってはくれません。2人が納得いく選択をしてください。
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